自宅サーバーのマザーボードを新調(前回記事)して数週間経ちましたが、安定して稼働しています。Debian11でOpenLiteSpeed(バージョン1.7.19)をインストールして利用して、デフォルトのPHPバージョン7.4.33のままにしていましたが、PHP8.3.6をOpenLiteSpeedのダッシュボードからコンパイルしてみました。
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前準備
当方のDebianは必要最低限の標準システムユーティリティしか入っていない状態なので、コンパイル等で必要なものを事前にインストールしておきます。
# apt install gcc pkg-config build-essential libxml2-dev libssl-dev libmcrypt-dev libsqlite3-dev zlib1g zlib1g-dev libcurl4-openssl-dev libonig-dev libpng-dev libzip-dev
PHP8.3.4のコンパイル
OpenLiteSpeedのダッシュボード⇒Tools⇒Compile PHP を開きます。
PHP Versionのプルダウンメニューで8.3.6を選び、Nextボタンを押します。
次の画面で下表のように設定します。Installation Pathは後でわかりやすいようにlsphp836にしています。Configure Parametersはデフォルトの値から赤字部分を追加しています。
(注意)下の表からコピペする際には、ーー(ハイフン2つ)がー(ハイフン1つ)になるようです。各先頭はハイフンが2つになっていることに注意してください。
Installation Path Prefix | /usr/local/lsws/lsphp836 |
Configure Parameters | –with-mysqli –with-zlib –enable-gd –enable-shmop –enable-sockets –enable-sysvsem –enable-sysvshm –enable-mbstring –with-iconv –with-pdo-mysql –enable-ftp –with-zip –with-curl –enable-soap –enable-xml –with-openssl –enable-bcmath ‘–enable-intl’ ‘ ‘–enable-exif’ ‘–with-mysql-sock=/var/run/mysqld/mysqld.sock’ |
Configure Paramenters(パラメーターの設定)に追加する部分だけのコピペ用です。
'--enable-intl' '--enable-exif' '--with-mysql-sock=/var/run/mysqld/mysqld.sock'
次の画面で「Finished Successfully」と出たら「Next」ボタンを押します。
次の画面では説明だけの画面になり、ここでこの画面は一旦置いておいて、赤字の部分をコピペしておきます。
コピペしたシェルスクリプトコマンドをターミナルからrootで実行します。
# /usr/local/lsws/phpbuild/buildphp_manual_run.sh
コマンドを実行するとコンパイルが始まります。進捗状況は、もとのOpenLiteSpeedのダッシュボードの画面に戻って確認できます。約10分から15分くらいコンパイル完了まで待ちます。
しばらく待つと、Successfully(成功)のメッセージが出たらコンパイル完了です。
LiteSpeed SAPIの設定変更
ダッシュボード⇒Server Configration⇒External Appタブを開き、LiteSpeed SAPI Appの設定変更ボタンを押します。
変更するのは一箇所だけです。Commandのところを変更します。コンパイル時に設定した「Installation Path Prefix」に合わせてlsphp〇〇〇に書き換えます。
Command | lsphp836/bin/lsphp |
ここまで設定したら、LiteSpeedを再起動します。(ダッシュボードに再起動ボタンがあります。)
動作確認
ここのブログのWordPressのダッシュボード⇒ツール⇒サイトヘルスの情報を見てPHPバージョンが8.3.6になっているのを確認できました。
サイトヘルスのステータスで「オプションのモジュール imagick がインストールされていないか、無効化されています。」の表示が出ますが、これは未対応のままです。(代わりにGDが有効になっているので問題なし)