ローカルにWordPressのテスト環境を簡単に構築できることで人気のLocal by Flywheelですが、現在公式サイトからダウンロードできるバージョン5.0.xは速度の改善に焦点を当てたベータ版らしく、いままでの旧バージョン(3.3.0以前)で使えていたいくつかの機能が使えないようです。実際にインストールして使おうとしたらAdminerが使えなかったり、Local Environmentの切り替え機能が無くて困惑してしまいました。
過去記事で紹介したWordPressをローカルに移行させる際に使う機能を使うためには、バージョン3.3.0の旧インストーラーをダウンロードしてインストールしたほうがやり易いです。
(2020/06/09追記)現行バージョン5.5ではベータ版ではなく正式版になっています。この記事の内容のエラーが解消しているのを確認しました。
Environment機能でWEBサーバーをApache,Nginxと選択肢できるようになっています。さらにデータベースでMariaDBかMySQLを切り替えられるようになっています。
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旧バージョン(3.3.0)のダウンロードリンク
Local by Flywheel公式サイトにでかでかと出ているダウンロードボタンで入手できるのは、環境構築速度の高速化が図られたベータ版(テストしたときはバージョン5.0.7)だそうです。アドオンや特別な環境をお探しの場合は古いバージョンをダウンロードできますよと、ダウンロードボタンの下の方に小さく英語で出ています。
そのリンクがこちらです。
Download Local by Flywheel 3.3.0 for Windows
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SHA1:
2665a0f2e937cc1cfc44437730a1a0aa13075244
Download Local by Flywheel 3.3.0 for macOS
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SHA1:
093a10ee1050d7c325f24879a6c05ec996d9dc24
ベータ版だと使えない機能
この記事を書いたときの最新バージョンは5.0.7でした。Local by Flywheelの初回インストールや、新規WordPressサイトを作るのが確かに早くなっている気がしました。新規サイトを一から作っていく場合はWordPressサイトが簡単に問題なくサクっと作れそうです。
しかし、以下の機能を使おうとしても項目が無かったり、機能は呼び出せるがエラーが出て使えないことがありました。
Local Environmentの切り替えができない
WEBサーバーをnginxからapacheに切り替えたり、PHPとMySQLのバージョンを切り替えるLocal Environmentの機能が使えないです。Local Environmentの項目自体がありません。これってこのソフトの一番の売りの機能だと思っていました。
作成したローカルサイトは、nginxでphpは7.3、MySQLは8.0バージョンでした。
Adminerが動作しない
データベースを操作したりインポート・エキスポートするAdminerが PHPの拡張機能(MySQLi, MySQL, PDO_MySQL)がセットアップされていません とエラーが出て開きません。phpMyAdminの代わりのAdminerが使えないと、MySQLでデータベースをShellで操作しなくてはならなくなり面倒です。
Shellコマンドでインポート
mysqlコマンドでデータベースをインポートする場合は、Local by Flywheelのローカルサイト名を右クリック⇒Opnen Site Shell を選んで、以下のコマンドを実行するとできました。
mysql -u root -proot local --default-character-set=utf8 < mysqldump.sql
mysqldump.sqlというファイル名はインポートしたいdumpファイルの例です。コマンドプロンプトが示しているカレントディレクトリーにファイルを設置するか、相対パスでファイルを指定します。
WP-CLIコマンドは一部エラー
Local by FlywheelはWP-CLIコマンドが使えますが、なぜか使えるコマンドと使えないコマンドがありました。なぜでしょうか、オプションの指定方法があるのかもしれませんがよくわかりません。
wp db でデータベースをインポート、エクスポートしようとしてもlocalhostに接続できませんとエラーになります。
C:\Users\user-name\Local Sites\test\app\public>wp db import mysqldump.sql
ERROR 2003 (HY000): Can't connect to MySQL server on 'localhost' (10061)
wp search-replace で文字列の置換をすることはできました。よくわかりません。
ベータ版のうちは旧バージョンで
とりあえずバージョン3.3.0では今まで通りに使えるので、こちらをダウンロードしてインストールすることにしました。
インストール先も変更になっているようで、バージョン3.3.0と5.0.7を両方インストールすることができ、プログラムのアイコンも2つにわかれています。(バージョン5.0.7のアイコン名は「Local」)しかし、両方インストールすると既存のローカルサイトが開けなくなったので、どちらか削除して片方で使った方がよさそうです。
バージョン5.0.7の一番左上「三」⇒About Local を開くとベータ版であることが確認できました。